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AWS認定の基礎

AWS認定はどれから受けるべきか|12資格を並べて順番を決めた話

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結論から言うと

実務でAWSを触っている人はSAAから、まったく触っていない人はCLFを1〜2か月挟んでからSAAへ進むのが、遠回りが少ない順番だと考えています。ただし合否や必要な期間には個人差があるので、下の判断軸を自分の状況に当てはめて決めてください。

この記事でわかること

  • 2026年8月1日時点で公式サイトに掲載されているAWS認定12個の全体像
  • Foundational / Associate / Professional / Specialty の違いを「求められる前提」で読み替える方法
  • 実務経験・受験料・期限から受験順を決める3つの判断軸
  • 私が実際に通った順番と、いまなら変えるところ

結論:ほとんどの人は「CLF か SAA のどちらから始めるか」だけ決めればいい

AWS認定の一覧を初めて見たとき、私は正直うんざりしました。似た名前が並んでいて、どれが上位でどれが横並びなのかが一目でわからないからです。当時の私は情報システム部門でオンプレのサーバとネットワークを見ていて、AWSは検証環境をいくつか作った程度でした。

その状態から2022年にSAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)、2024年にSAP(ソリューションアーキテクト プロフェッショナル)を取り、いまはDVA(デベロッパー アソシエイト)の勉強をしています。DVAはまだ受験していないので、この記事でDVAについて書くことは公式試験ガイドと公開情報を読んだ範囲の話です。

迷っている時間のほうがもったいない

3年ほど資格の順番で悩んだ人を何人か見てきましたが、迷っている間に試験範囲のほうが更新されていきます。AWS認定は改訂が入る前提のもので、実際に私がSAAを受けたときとSAPを受けたときでは、公式試験ガイドの書きぶりも変わっていました。

なので最初に結論を書きます。

✅ ここだけ読めばOK

  • 業務でAWSのマネジメントコンソールを触ったことがある → SAAから
  • クラウドという言葉自体になじみがない、非IT職から移ってきた → CLFを1〜2か月挟んでからSAA
  • どちらか判断がつかない → 公式のサンプル問題を10問解いて、半分も見当がつかなければCLF

この2択だけ決めれば、残りは走りながら考えられます。

CLFを挟むかどうかの判断は、それだけで書きたいことが多かったのでCLFを挟むべきか|SAAと比べて考えるに分けました。ここでは全体像の話をします。

「全部取る」を目標にしない

私は一度、全冠(全ての認定を取ること)を目標にしかけたことがあります。ただ、業務で使わない領域の認定は、取った直後から知識が抜けていきました。有効期限は3年なので、使わない領域を維持し続けるのは、思っていたよりも負担が大きいです。

資格そのものが目的なら止めませんが、業務や転職のために取るなら、担当領域に近いものから取るほうが結果的に長く残ります。

2026年8月1日時点で公開されている12個の認定を並べる

AWSの公式の認定一覧を2026年8月1日に確認した時点で、掲載されている認定は12個でした。まずこれをそのまま並べます。

Foundational(基礎)

認定 略称 位置づけ
AWS Certified Cloud Practitioner CLF クラウドとAWSの全体像・料金・サポート体制
AWS Certified AI Practitioner AIF 生成AIを含むAI/MLの基礎概念とAWSサービスの対応

Foundationalは、技術者以外の職種も想定に入っている層です。営業やプリセールス、社内の企画部門の方が受けているのも見かけます。

Associate(アソシエイト)

認定 略称 位置づけ
Solutions Architect – Associate SAA 可用性・コスト・セキュリティを踏まえた構成の設計
Developer – Associate DVA AWS上で動くアプリの開発とデプロイ
SysOps Administrator – Associate SOA 運用・監視・トラブル対応
Data Engineer – Associate DEA データパイプラインの構築と運用
Machine Learning Engineer – Associate MLA 機械学習ワークロードの実装と運用

このAssociate層が、いちばん受験者が多いところだと思います。私が周りで聞く限りもSAAが圧倒的で、次にDVAとSOAという印象です。

Professional(プロフェッショナル)

認定 略称 位置づけ
Solutions Architect – Professional SAP 複数アカウント・移行・組織全体の設計
DevOps Engineer – Professional DOP CI/CDと自動化を含む運用設計

Specialty(専門知識)

認定 略称 位置づけ
Advanced Networking – Specialty ANS ハイブリッド接続・ルーティング・DNS
Machine Learning – Specialty MLS 機械学習の設計・実装・運用
Security – Specialty SCS ID管理・データ保護・インシデント対応

⚠️ 注意点

認定のラインナップは追加・統合・提供終了が起こります。実際に、過去にはデータベースやデータ分析の Specialty が提供終了しています。ここに書いた12個は2026年8月1日に私が公式の認定一覧ページで数えた時点のものです。受験を決める前に、必ず公式ページで現在のラインナップと試験コードを確認してください。私は公式ページの更新をすべて追えているわけではありません。

レベルの違いは「求められる前提」で読み替える

公式には推奨される経験年数が書かれていますが、あれは目安であって条件ではありません。私は自分の中で、次のように読み替えて考えていました。

Foundational:用語が通じるかどうか

CLFは「リージョンとアベイラビリティゾーンの違いを説明できるか」「責任共有モデルでどこまでがAWSの責任か」といった、会話の土台になる部分が中心です。設計はほとんど問われません。

社内で「うちもクラウドにしようと思うんだけど」という話が出たときに、話についていける状態を作る資格だと思っています。

Associate:単一の構成を自分で組めるか

SAAやDVAは、1つのシステムをAWS上でどう組むかという粒度です。可用性を上げるならどのサービスを組み合わせるか、コストを下げるならどの選択肢があるか、という判断ができるかを問われます。

このレベルから、AWSのサービス名とその使いどころを「ある程度の数」覚える必要が出てきます。数を覚えるという意味では、ここが最初の壁です。SAAでどのくらいの時間がかかったかはSAAの難易度と勉強時間の目安に書きました。

Professional:組織とお金と移行を含めて考えられるか

SAPになると、扱う単位が1システムから組織全体に変わります。複数アカウントをどう分けるか、オンプレからどう移すか、既存の契約や監査要件をどう満たすか、といった話が出てきます。

設問が長いのはこのためで、条件が5行も6行も並んだうえで「最もコスト効率のよい方法はどれか」と聞かれます。ここは体感としてAssociateとはっきり質が違いました。詳しくはSAPの難易度に書いています。

Specialty:その領域を業務で任されているか

Specialtyは、レベルというより方向です。Professionalより難しいという意味ではなく、範囲が狭くて深いという性質のものだと理解しています。

私はネットワークのSpecialtyを一度検討しましたが、業務でハイブリッド接続の設計を任される予定がなかったので見送りました。この判断が正しかったかはまだわかりません。

順番を決める3つの判断軸

ここからが本題です。私は次の3つで順番を決めました。

軸1:いま業務で触っているか

いちばん効くのがこれです。業務で触っているサービスは、試験勉強のときに「ああ、あれか」と紐づくので定着が早い。逆に触ったことのないサービスは、名前と説明を覚えても翌週には抜けます。

私の場合、SAAの範囲のうちEC2・VPC・S3・IAMあたりは業務で触っていたので、そこは復習で済みました。逆にサーバーレス周りはほとんど触っていなかったので、検証環境を作って手を動かす時間が必要でした。

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最初は参考書だけで済ませようとしたのですが、Lambda と API Gateway の組み合わせの問題がどうしても腹落ちしませんでした。結局、自分のアカウントで実際に作って壊してを何回かやったら、選択肢の意味がわかるようになりました。遠回りに見えて、私にはこれがいちばん早かったです。

軸2:3年後にその領域にいるか

AWS認定の有効期限は3年です(有効期限と再認定に詳しく書きました)。つまり取った資格は、3年ごとに更新するか、失効させるかの判断を迫られます。

3年後も自分がその領域を担当していそうかを考えると、取る順番は自然と絞られます。私はインフラと移行の担当なので、SAA→SAPという縦のラインを優先しました。開発側に寄る予定はなかったのですが、いま関わっている案件でアプリ側の話が増えてきたので、DVAの勉強を始めています。

軸3:受験料を誰が払うか

意外と大事なのがこれです。会社に受験料の補助制度があるなら、制度の対象範囲と回数の上限を先に確認したほうがいいです。私の勤務先は年間の上限回数が決まっていたので、その枠内で受ける順番を組みました。

金額の目安と、補助制度の確認の仕方は受験料まとめに分けています。金額は改定されることがあるので、必ず公式の表示を確認してください。

私が実際に通った順番と、いま思う修正案

実際の順番

  1. 2022年:SAA
  2. 2024年:SAP
  3. 現在:DVAを勉強中(未受験)

CLFは受けていません。当時すでに社内の検証環境でEC2とVPCを触っていたので、飛ばしました。結果として困りませんでしたが、これは私の状況がたまたま合っていただけだと思っています。

いまなら変えるところ

SAAとSAPの間が2年空いたのは、単に業務が忙しかったからですが、いま思えばSAAの直後にSOA(SysOps)を挟んでおけばよかったと感じています。SAPで問われる運用まわりの話が、SAAの知識だけだと薄かったからです。

SAPの勉強中、CloudWatchのメトリクスやログの扱い、Systems Managerあたりで「これ、運用側の常識だな」と思う場面が何度もありました。SOAを挟んでいれば、そこを埋めた状態でSAPに入れたはずです。

⚠️ 注意点

これは私ひとりの経験に基づく感想です。SOAを挟まずにSAPを取っている方もたくさんいますし、逆にSOAを挟んでも難しかったという方もいるかもしれません。合否も必要な準備も個人差が大きいので、参考程度に読んでください。

目的別に見た、現実的なルート

社内でクラウド移行を任されそうな人

CLF(任意)→ SAA → SOA → SAP

移行案件では、設計だけでなく移行後の運用まで聞かれます。SAAで設計、SOAで運用、SAPで全体という順は素直だと思います。

開発寄りの人

SAA → DVA → DOP

先にSAAで全体像を押さえてからDVAに行くほうが、サービスの位置づけが理解しやすいという話をよく聞きます。私はいま逆に、インフラ側からDVAに向かっているので、コードまわりで苦戦しています。その記録はDVAの難易度に書いています。

転職を視野に入れている人

SAA → 実務での持ち込み実績 → 必要ならSAP

資格だけで職務経歴が埋まるわけではありません。求人票にどう書かれているか、面接で何を聞かれたかはAWS資格は転職でどう評価されるかにまとめました。資格は入口の書類で目を留めてもらう材料にはなりますが、そこから先は実務の説明ができるかどうかだと感じています。

独学で行くか、教材にお金をかけるか

順番が決まったら、次は教材です。私は市販の対策本と公式ドキュメント、それに問題演習サイトで進めましたが、途中で止まる人が多いのもここです。どこで費用をかけるかの分かれ目はAWS資格は独学で取れるかに整理しました。

受験料と期限から逆算してスケジュールを作る

費用は「1回で通る前提」で組まない

私はSAAを1回で通りましたが、SAPは正直あぶなかったです。もし落ちていたら再受験の費用と時間が必要でした。予算を組むときは、再受験の可能性を織り込んでおいたほうが精神的に楽です。

再受験には待機期間の規定があります(不合格の場合、次に受けられるまで一定日数空ける必要があります)。日数は公式のポリシーページに書かれているので、申し込み前に確認してください。落ちたあとの立て直し方はSAAに落ちたあとにやることに書きました。

有効期限を「まとまり」で管理する

3年ごとの更新を1つずつバラバラにやると、毎年何かの期限が来ることになります。私はSAAとSAPの期限がずれてしまい、管理が面倒になりました。

これから複数取る予定があるなら、同じ年にまとめて取るほうが更新も楽です。ただし上位認定を取ると下位認定の有効期限も延長される仕組みがあるので、この扱いは公式のポリシーで最新の内容を確認してください。私が確認した時点ではそうでしたが、制度は変わる可能性があります。

申し込みの前に確認しておくこと

試験の申し込みは、AWSの認定アカウントから試験配信事業者のページに進む流れです。テストセンターと自宅受験(オンラインプロクター)が選べます。身分証明書の要件や、自宅受験の場合の部屋の条件が細かく決まっているので、初回は特に注意が必要です。

このあたりはSAAの申込み手順と受験料自宅受験にするかテストセンターにするかに分けて書きました。

12個を並べて見えた、共通する勉強の型

順番の話とは別に、どの認定でも共通して効いた進め方がありました。SAAとSAPで実際にやってみて、これは次のDVAでも変えていない部分です。

先に「試験ガイドの章立て」をノートに写す

どの認定にも公式の試験ガイドがあり、分野ごとの出題比率が書かれています。私はまずこの章立てだけをノートに書き写し、勉強するたびにその章の下にメモを足していく形にしました。

こうすると、自分がどの分野に手をつけていないかが見た目でわかります。SAPのときは、この方法で「移行の分野だけ真っ白」という状態に気づけました。逆に参考書の目次に沿って進めると、参考書が薄い分野をそのまま薄いまま通過してしまいます。

サービス名ではなく「困りごと」で覚える

AWSのサービスは数が多いので、名前と機能をセットで暗記しようとすると量に潰されます。私は途中から「この困りごとが出てきたらこのサービス」という向きで覚え直しました。

たとえば「別々のシステムを直接つながずに連携させたい」ならキュー、「アクセスが夜だけ増える」ならスケーリング、というように、問題文に出てくる状況のほうを見出しにします。試験の設問も同じ形で来るので、こちらの向きのほうが引き出しやすいです。

手を動かす対象を1つに絞る

全サービスを触るのは現実的ではありません。私は「その認定でいちばん自信がない領域」を1つだけ決めて、そこだけ自分のアカウントで作って壊しました。SAAのときはサーバーレス、SAPのときは複数アカウント管理でした。

範囲を絞ったぶん時間は限られますが、1つでも自分で組んだ経験があると、関連する設問の読み方が変わります。全部やろうとして何も手をつけないより、私にはこのやり方が合っていました。

それでも決められないときの、最後の決め方

3つ書きます。

1. 公式のサンプル問題を解いてみる

AWSは各試験の公式サンプル問題を公開しています。SAAのサンプルを10問解いて、まったく歯が立たなければCLFから、半分くらい当たりがつくならSAAから、で判断できます。

無料で確認できる一次情報なので、迷っている時間があるならこれを先にやったほうが早いです。AWS公式の試験ガイドとサンプル問題は無料で公開されています。

2. 先に申し込んでしまう

私はSAPのとき、勉強が半分も終わっていない段階で先に日付を押さえました。締め切りがないと自分が動かないとわかっていたからです。

日程変更には期限や条件があるので、そこだけ確認してから押さえるのをおすすめします。人によっては逆効果なので、これは合う人だけどうぞ。

3. 会社の同僚に聞く

同じ環境で同じサービスを触っている人の話がいちばん参考になります。社外の合格体験記は前提が違いすぎることが多いので、私は社内で先に取った人に「どこで詰まったか」だけ聞くようにしていました。

4. 「取ったあとに何をするか」を先に書いておく

これは私が後から効いたと感じたやり方です。申し込む前に、メモ帳に「この資格を取ったら社内で何をするか」を3行だけ書いておきます。私はSAPのとき「移行方式の比較資料を自分で書けるようにする」と書きました。

勉強が中だるみしたときに、この3行を見返すと戻ってこられます。逆に3行が書けない資格は、いま取る理由が自分の中にない可能性が高いので、順番を後ろにしました。判断材料が増えるという意味でも、書いてみる価値はあると思います。

まとめ

長くなったので、判断に必要なところだけ最後に並べます。

✅ ここだけ読めばOK

  • 2026年8月1日時点で公式サイトに載っている認定は12個。ラインナップは変わるので公式で確認する
  • 業務でAWSを触っているならSAAから、触っていないならCLFを挟んでからSAA
  • 順番は「いま触っているか」「3年後もその領域にいるか」「受験料を誰が払うか」の3つで決める
  • 全部取ることを目標にしない。使わない領域は3年ごとの更新が負担になる
  • 迷ったら公式サンプル問題を10問解いて決める

次に読むなら、SAAから始める方はSAAの難易度と勉強時間の目安、教材にどこまでお金をかけるか迷っている方はAWS資格は独学で取れるかが近い内容です。

合否や必要な勉強量には個人差があります。この記事は私が自分の順番を決めたときの考え方をそのまま書いたもので、誰にでも当てはまる正解として書いたものではありません。金額・試験範囲・ラインナップは必ず公式の最新情報で確認してください。

よくある質問

CLF(クラウドプラクティショナー)は飛ばしてもいいですか?

業務でAWSのコンソールを触っている方であれば、飛ばしてSAAから入る方も多いようです。一方でクラウドという言葉自体が初めての方は、用語の土台を作る意味でCLFを挟んだほうが結果的に早いこともあります。判断材料は本文の「順番を決める3つの判断軸」に整理しました。

いきなりProfessional(SAP)から受けてもいいですか?

2026年8月1日時点の公式サイトでは、Professionalを受けるのに下位認定は必須ではありません。ただ私が受けた感覚では、Associate相当の知識が前提として組み込まれた設問が多く、いきなり挑むと問題文の前提理解に時間を取られやすいと感じました。

Specialty はいつ受けるべきですか?

担当業務がその領域に寄ってから、が現実的だと思います。私はネットワークとセキュリティのSpecialtyを検討しましたが、業務でその設計を任される前に取っても知識が定着しにくいと判断して、いまは保留にしています。

資格は何個くらい持っていると評価されますか?

数より、どの領域を任せられるかの説明のほうが見られている印象です。求人票の書かれ方については別記事にまとめました。

桑原 拓

2017年からインフラ実務、2022年に SAA、2024年に SAP 取得

事業会社の情報システム部門でインフラを担当している会社員です。社内システムのオンプレ運用から入り、いまは AWS への移行と運用設計を担当しています。AWS認定は SAA と SAP を取得済み、DVA は勉強中です。市販教材と公式ドキュメントだけで独学したので、どこでつまずくかは一通り経験しました。勤務先の都合で実名は出していません。

どういう基準で書いているか